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読書禁止の芥川賞

昨日の記事で思い出したことを書きます。

私が高校生の頃、石原慎太郎氏〔現東京都知事〕が〔太陽の季節〕という短編を発表し、日本中にセンセーションをまきおこしました。今から50年以上も前のことです。第34回芥川賞受賞作品〔太陽の季節〕は若い作家の、時代が脱皮しようとする〔今〕を書いた鮮烈な作品です。若い者なら誰だって読みたいと思ったものです。それなのにわが校はカトリック系のお堅い学校でしたので、そのようなとんでもない内容の本など読むことはまかりならぬとの読書禁止令が出たのです。禁止されると、どうとんでもない内容なのかますます興味が沸くというのが人の常。さりとて一人で罪人になる勇気もなく、考えた末チョイ悪3人組みが一冊を手に入れまわし読みをしたのであります。今の時代ならさしてどうこういう内容ではないのかも知れませんが、当時はやはりかなりショッキングな都会の若者の生態が、刃物のような鋭い文体で表現されていましたので、田舎モノの高校生にはそれはそれは強烈なものでした。そのうち、禁止の本が生徒達に読まれている事がなんとなく学校側に知られることとなり、若い男性教師などすれ違いざまに〔太陽の季節読んだって?どうだった?〕と聞かれる始末です。職員室でもやはり賛否両論があって、結局読む読まないは生徒の自由ということに落ち着いたようでした。考えたら読書禁止命令は逆効果だったんです。

しかし、今から思うと小説の中の男達は言葉遣いが荒々しく、現代に近いものがありましたが、女性たちの言葉はまだまだおっとりした女らしさがありました。

そういうわけで石原慎太郎のデビュー作〔太陽の季節〕には思い出深いものがあります。

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コメント

禁書を買って読んだら、結局追認されたとは、カトリックとはいえ、リベラルな感じですね。私もずっと後になって読みましたが、「太陽の季節」の人物はいずれも良家の子女で、男性は慎太郎氏がまさにそうですが、不良ぶるものの根は坊ちゃんであり、取り巻きの女性連も育ちのよいことが、言葉遣いにも現れていますね。

投稿: Bianca | 2008年7月29日 (火) 09時53分

Bianca様
コメント有難うございます。
当時あの小説はたいへんセンセーショナルでした。後、映画化などのこともあり石原兄弟が当時に若者の旗手的存在になりました。
なんだかんだいっても石原さんはいろんな形で社会に影響を与えるように仕上がった人物なんですね。

私ももう一度〔太陽の季節〕を読み直してみたい気持があります。

投稿: おキヨ | 2008年7月29日 (火) 11時11分

矢嶋様
あッ!!ほんとう!(慎太郎)と書くべきところ(新太郎)になっています!(赤面)まったく気がつきませんでした。
わざわざ有難うございました。

早速訂正いたします。

お言葉に従って、訂正いたしましたら矢嶋様のコメント削除させていただきますね。

投稿: おキヨ | 2008年8月 3日 (日) 23時03分

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