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自由ではなかった美術界

読売新聞〔時の余白に〕という欄がありますが今日は興味深い事が書いてありました。

池田龍雄という抽象画家の話です。戦争でいろんな思いをした画家は〔自分はどうせ一度死んだ。余生は自由に生きよう。自由に生きるなら芸術だろう〕とおもって入学した多摩美専で、自由に描いた抽象風の絵を美術界のボスだった教授に〔学生の癖に生意気だ〕といわれ零点にされます。こういう人間が審査員になって,人の運命を支配しているそのばかばかしさにきづいたと書いてありました。〔長い記事でしたが私が勝手に記事を縮小しました〕

もう亡くなりましたが、私の知り合いのM画家がまったく同じことをよく言っていました。Mさんはパリで修行し日本へ戻って一時画壇に属した事がありましたが、絵画団体と肌が合わずやめてしまい、ある山村に住み、村の支援で小さな美術館を設立して自由に絵を描いていました。彼はよく私に〔絵画団体に所属して何のメリットがある〕といいました。彼のいうメリットとはあくまで〔上質の作品を描く〕という上でのことだったのですが、凡俗な私は○○会の所属というだけで安心感がありましたので、もっと自由になろうというより〔よらば大樹のかげ〕を選んだのでした。

いろいろ考えるとどちらが良いのかよく判りません。ますますよく判らなくなるのが今の美術界ではないかと思います。

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浅間山  F6号

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絵画」カテゴリの記事

コメント

 美術界に限らず自由にやろうと思えば、それなりのリスクは背負いますが、団体に所属するとその団体の規則に縛られ、ある程度の自由は束縛されます。
 どちらを選ぶかはその人本人次第でしょう。
 私なら、少々のリスクを背負ってでも自由を選びますが・・・・
 脱サラして自由を選びましたが、そのリスクはかなり大きく、今でもそれが響いていますが、サラリ-マンでは味わえそうも無い、色んな経験をさせてもらって人生により幅が出たとも思えます。
 何よりのメリットは生涯現役でボケ防止!(負け惜しみ? coldsweats01

投稿: Hikoさん | 2008年8月31日 (日) 06時41分

この絵は素敵ですね。素人の目にも色の調和が美しく感じられます。米谷ふみ子という在米の芥川賞作家が、彼女の所属していた関西美術界のいざこざを書いていて面白かったです。

投稿: Bianca | 2008年8月31日 (日) 08時56分

オキヨ様の記事を読んで、私は日本画壇に嫌気がさしフランスに帰化した画家「藤田 嗣治」の生涯を頭に浮かべております。

「わたしは日本を棄てたのではない・日本に棄てられたのだ・」

投稿: 伊藤 | 2008年8月31日 (日) 10時58分

Hikoさん様
結局人間社会に住む以上どの世界も同じなんですね。その枠内に身を置くということは少なからずの束縛は否めません。そこに強い不満を感じたものは流動しますが結局どこへ動いても同じなのです。ならば雑念を振り払うほどの強い精神を鍛えるべきなのですがそれも出来ない。長年にわたってもんもんとしながらも澱んだ世界に漂うのみなのです。

たわごとを吐く前にまともなものをを描け!!と言う声が聞こえてきそう・・・!(^^)!

投稿: おキヨ | 2008年8月31日 (日) 11時39分

Bianca様
〔素敵〕は素直に喜べる誉め言葉です。有難うございます。
私も文才があれば書きますね。^^
見方をかえればとても面白い世界ともうけとれますので。

高潔な画家も大勢いらっしゃるということも書き添えなければいけませんね。〔保身です〕

投稿: おキヨ | 2008年8月31日 (日) 11時54分

伊藤様
藤田嗣治は日本を出て正解でしたね。今日はからずもNHK教育〔日曜美術館〕で高島野十郎という孤高の画家を取り上げていましたが画壇に所属しない才能ある画家がとても多いのです。藤田のように外国で才能を見出された画家は幸運でした。

私の知り合いのMさんはパリ帰りというだけで2,3の団体にボイコットをされたそうです。異質のものを排除する保守的なところもあるんですね。人間関係が下手だったんだと思います。

投稿: おキヨ | 2008年8月31日 (日) 12時08分

おキヨ様。。。
描くのは苦手な私ですが絵が好きなので
小さな絵を買うことがあります。
オ-クションでは吉野利一さんの絵を
落札しました。
その後も時々落札を目指すのですが中々の
人気で落とす事が出来ません。
おキヨさんのこの度の写真と同じような
堂々としたタッチが吉野さんの持ち味の
ようです。

投稿: sunday | 2008年8月31日 (日) 13時47分

おキヨ様、いつもブログ記事楽しく拝見しています!

私は二紀会という美術団体に所属しています。そして、所属する兵庫県支部は100名を超す大所帯です。
これだけ多くの作家が集まれば様々な人間関係があるかと思いますが、私は全く興味がありません。

私がこの会に入ったのは鴨居玲先生、西村功先生、中西勝先生をはじめ多くの素晴らしい作家が在籍していたことと、作品の発表の場を求めてのことです。

特に兵庫県の片田舎に居住していますので、神戸や大阪、さらに東京で多くの観覧者の前で作品を発表することは容易ではありません。

そこで二紀展という大きな看板の場をかりて、出来るだけ多くの人に作品をみてもらうことを主眼としています。

二紀展には多くの素晴らしい作家作品が並びますので、その中で目立つことは簡単ではないですが・・・・

・・・・と言いながら、やっぱり色々ありますが・・・・。難しいものですね・・・・。


PS.「Bianca」様のコメントにある関西美術界のいざこざを書いてある「米谷ふみ子」さんの著作物のタイトルを教えて頂ければありがたいです!

投稿: 竹内康行 | 2008年8月31日 (日) 20時51分

Sunday様
吉野利一さんという画家は存じ上げませんでしたが検索して拝見しました。軽やかな慣れたですね。お優しい貴女がいかにも好みそうな素敵なスケッチとおもいました。
いい絵を求められましたね^^

投稿: おキヨ | 2008年9月 1日 (月) 01時43分

竹内康之様
お久しぶりです。
鴨井玲は好きな作家で、回顧展を笠間日動画廊で観て感激いたしました。西村功先生は亡くなられたのですね。以前の作品ではベンチに座った老人と犬が強く印象に残っています。二紀会支部展は友人が居ますので見ています。

大きな作品を発表するには団体に所属する以外てだてはないですものね。

私も〔米谷ふみ子〕という作家に興味を持って検索しましたが問題の本はわかりませんでした。Bianca様に伺ってみます。

投稿: おキヨ | 2008年9月 1日 (月) 02時10分

すみません、タイトルを覚えていないのですが、わりに最近のものです。里帰り時のエピソードを綴ったエッセイ。「何やこれ?アメリカと日本」「老いるには覚悟がいる」「ファミリー・ビジネス」に含まれているかもしれません。画壇の事情が詳細に書かれてはいませんので、ご期待に添えるかどうか。彼女は一匹狼で、日本の性差別やあらゆる差別を嫌って国外に飛び出たらしい人です。

投稿: Bianca | 2008年9月 1日 (月) 11時00分

Bianca様早速のお返事有難うございます。
私も興味がありましたので検索をかけてみたのですが
おっしゃる通りエッセイ集の中の一編でしょうね。
なんだか痛快な読み物らしいので〔米谷ふみ子〕の本読んでみたくなりました。書店で探してみます^^♪

投稿: おキヨ | 2008年9月 1日 (月) 13時47分

「おキヨ」様、「Bianca」様、ありがとうございます!

私も「米谷ふみ子」さんの著作物を読んでみたくなりました!!!

神戸二紀会からは鴨居玲先生、西村功先生、中西勝先生、山本文彦先生(現在は茨城県在住)と4人の安井賞作家を輩出しています。

残念ながら鴨居先生と西村先生は他界されましたが、神戸二紀の先生方から色々とエピソードを拝聴することも楽しみのひとつです!

これからも「おキヨ」様のブログ楽しみにしています!

ありがとうございました!!!

投稿: 竹内康行 | 2008年9月 1日 (月) 20時46分

竹内様
ご丁寧に有難うございます。
今日書店で米谷ふみ子の〔過越しの祭り〕だけを購入しました。

二紀会は高名な先生方がいらっしゃいますね。私の団体は昔はきら星くごとくでしたが。。。
私は二紀会では玉川信一先生が好きです。北久美子さんも二紀会ですよね。

私も竹内様のブログへお邪魔に上がりますね。

投稿: おキヨ | 2008年9月 3日 (水) 00時07分

玉川信一先生の作品は私も大注目です!
独特の力強い人物像、そして現代を示唆するさまざまな都市空間。そして、ドンゴロス布や鉛板などをコラージュした表現方法などなど大変興味をそそられます。

北久美子の花鳥画も大好きです!

私も技法的には独自のものを模索しています。(二紀展搬入期日が近づいていますが、未だ下地制作中ととんでもない状況ですが・・・・)

おキヨ様のデッサンや小品を見るのを楽しみにしています!

投稿: 竹内康行 | 2008年9月 3日 (水) 20時21分

竹内様

玉川信一氏の作品は昔から異才を放っていましたが進化もめざましいですね。このような先輩の活躍する画壇におられる竹内様の将来が楽しみです。
北久美子氏とは以前何かの雑誌で絵だけですがご一緒した事があります。

私は時間がありすぎて絵を駄目にするときがあります。やりすぎてしまうのです。

少ない時間で集中するといいものが出来るという事がありますのでぜひ頑張ってください。
有難うございます。
ブログに載せる小品は大作とまるで違います。本当は大作も小品も作家が一目瞭然でないといけませんよね^_^;


投稿: おキヨ | 2008年9月 3日 (水) 23時08分

おキヨ様の大作興味ありますね!(正体がわかってしまう恐れがあるので、無理なのでしょうか?)

PS.前回のコメントで北久美子先生に“先生”が抜けていました。もし、訂正が可能でしたら“先生”を追加訂正お願いします!

投稿: 竹内康行 | 2008年9月 4日 (木) 03時43分

竹内様
私の愚作に興味を持っていただくのは嬉しいことですが、己の人間性が丸出しのブログですので会の品位を下げると言われかねません。やはりこのままのほうが^_^;

私は逆に高名な大作家には敬称を省いてしまいますが。。。
コメントは削除は出来ますが追加訂正は出来ないと思います。このコメントがあるだけで敬称がつかない理由がわかるかと思います^^
竹内様は几帳面なご性格なのですね^^

お気になるようでしたら削除いたしましょうか?

投稿: おキヨ | 2008年9月 4日 (木) 11時29分

おキヨ様、お心遣いありがとうございます!このままで結構です。

私は几帳面ではなく、ただの小心者なだけです。実名でコメントやブログを書いていますので、トラブル回避するためだけです。

面白みが欠けますが、私はこのスタンスを貫きたいと思います。

PS.30年前の50号作品・・・・手前の人物の働いている姿が見事に表現されていますね!
可能でしたら、おキヨ様の30年間の作品の変遷を掲載してください!!!

投稿: 竹内康行 | 2008年9月 5日 (金) 01時10分

竹内様は思慮深いご性格と存じます。私は破れかぶれで子供じみた性格ですから、竹内様のような方との交流は暴走を引きとめる作用になるかもしれませんのでとてもありがたく思います^^

これは見るからに陳腐な作品ですが、絵に対する熱意に燃えた時代のものです。

その後この家は十数年かけて自然消滅しました。切なかったです。。。

投稿: おキヨ | 2008年9月 5日 (金) 11時42分

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