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映画好きだった御大

今、〔二木紘三のうた物語〕のサイトで懐かしい〔慕情〕を聴いてきました。〔慕情〕は香港を舞台にアメリカの新聞記者と美しい混血の女医が繰り広げる悲恋物語で当時大変話題になった映画です。この映画を見るたび、テーマ曲を聴くたび思い出す方がいます。

十数年前になりますが、裸婦を描いたら右に出るものがないという画家のK氏が伊東にある池田20世紀美術館で個展を開くことを知り、遠路を厭わず出かけました。伊豆で一泊し朝一番で美術館に入ると、開館日だというのに陳列に不満があるらしく、K画家本人が作品の並び替えを指図しています。小柄ながら均整の取れた身体を黒いタートルネックのセーターで包み、その容貌は眼光鋭く評判どうりいかにも気難しそうな雰囲気でした。大作を見終わり、小品に差し掛かって〔おや、こんな作品も描かれるんだ〕と思いながら見ていると後から〔この風景何処だかわかる?〕と声がかかりました。振り返るとびっくり!画家が後ろに立っています。〔さぁ、?〕丘に立ち木があるだけの難しい構図を独特の手法で描いてあります。私にわかる訳などないと思っていると〔慕情観たでしょ、あの丘のあの木ですよ〕私、思わず〔あ、慕情のあの丘ですか!そうかぁ~!〕そのときのK氏のお顔は画集でお目にかかる大家然とした感じがなく、私と同年輩の映画好きのオジサンになっていました。絵に描いたからには彼はわざわざヴィクトリア・ピークまで出かけたに違いありません。そのことを聞こうと思った矢先、美術館の関係者が来て画家を連れ去りました。つかの間の尊敬する画家との個人的な会話。宝石のようなひと時でした。

P1050747_2 

海野宿

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絵画」カテゴリの記事

コメント

loveletterおキヨ様。。。
本日は私も早朝に押しかけてみました。
私も尊敬する詩人竹中郁さんの甥ごさんで
石阪さんと言う画家のアトリエの前は
よく通ります。
竹中さんも絵もお上手だったようです。
あの小磯良平さんの友人と言う間柄です。
なんせ”絵”に対する緊張のため
一寸した手紙にでも絵が書ける人を
尊敬してしまう有様です。
おキヨさんは映画もお好きなんですねぇ。

投稿: sunday | 2008年8月10日 (日) 03時30分

 慕情ですか・・・・・
 随分昔に見たような気がします。
スト-リ-はあまり記憶にありませんが、挿入曲はハッキリ記憶しています。音楽と言う物は、一度脳に刻まれたら、忘れないから不思議です。
 ところで、本日の水彩画、どこかで見たような風景です。と、言うのも、わが町にもこれに似た家並みが保存されています。
 長崎街道木屋瀬宿、つまり、かっての宿場町です。マイブログでも取り上げていますが、こういうモチ-フ、やさしい色使いの絵を見るとなんだかホッとしますね。

投稿: Hikoさん | 2008年8月10日 (日) 05時46分

映画『慕情』は最後の方で、ハン・スーイン役のジェニファー・ジョーンズが戦死した記者(ウィリアム・ホールデン)を偲んで小高い丘に登るところがあります。そこで、彼女は風に揺れる一本の木の傍らに彼の“幻”を見るのですが、とても印象的なシーンでした。
K先生もそのシーンが忘れられず一筆描いたのでしょう。あの頃、僕はウィリアム・ホールデンが大好きで彼の映画をよく見ましたが、あの主題歌と共に『慕情』が最も懐かしいものになっています。
主演のジェニファー・ジョーンズは未だに健在だそうですが、あの映画では知的な美しさに輝いていました。(チャイナドレスが特に良かったですね!)
彼女が36歳の時の作品なので、女優人生の絶頂期だったのでしょうか。
つい感想文を書いてしまいました。失礼します。

投稿: 矢嶋武弘 | 2008年8月10日 (日) 14時33分

sunday様
早朝というか、真夜中ですね。有難うございますheart02私も夜中にあれこれするのが好きです。起床は8時ごろ^_^;
若い頃私も小磯良平に憧れました^^物干しから星に手を伸ばすようなものですね。

映画大好き人間でした。最近の新しい映画よほど評判がよくなければ観ません。だって私の時代、娯楽といえば映画だけでしたもの。映画も観ない人は何をしていたのかしら。。。?


投稿: おキヨ | 2008年8月10日 (日) 23時26分

Hiko様
〔慕情〕はストーリーとしては特別なものではありませんでしたが、主演、舞台 曲などが素晴らしく当時の特に女性の紅涙をしぼった映画です。

スケッチは長野東御市にある〔海野宿〕です。海野宿は昔、中山道と北陸道を結ぶ重要な街道でした。今は〔日本の道百選〕に選ばれている美しい宿場です。
日本のあちこちにこのような宿場が残されていますね。大事にしたい街道です。

Hikoさんも映像UPされているんですね。拝見しますね♪

投稿: おキヨ | 2008年8月10日 (日) 23時55分

矢嶋様
あのシーンは〔慕情〕を見たすべての女性が涙したと思います。あの映画がヒットしたのはやはり W・ホールデン J・ジョーンズという当時の2大スターに負うところが多かったでしょうね。W・ホールデンは俳優として絶頂期でしたし、J・ジョーンズは女性が最も輝く年齢でしたものね。

K先生ですが、当然私が〔慕情〕観ていると確信して
話しかけられました。観てないかもしれないということを少しも思わないところ、なんというかK先生のご性格がほのみえて可笑しくもありました。
強い男のちょっとした可愛さはたまらなく魅力的です^^

投稿: おキヨ | 2008年8月11日 (月) 03時49分

 長崎街道木屋瀬宿の記事は、2007年6月に何度かUPしています。改めて見直してみました・・・・
お暇な時にどうぞ cafe

投稿: Hikoさん | 2008年8月11日 (月) 08時14分

Hikoさん様
ご丁寧に有難うございます。さっそく拝見に上がりますね♪

投稿: おキヨ | 2008年8月11日 (月) 22時35分

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