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大人物の話

佐藤愛子の本をハンドバック用として読んでいるのですが、兄サトウハチローのことで面白いエピソードを書いています。

サトウハチローは上野の芸大でニセ学生を2年もやっていたそうで、ニセ学生のつれづれに、上野動物園のホロホロ鳥を釣っては焼いて食べていたというのです。ホロホロ鳥の数が減っていくのが美校の生徒の仕業と気付いた動物園園長が〔貴校の猿どもが我がほうのホロホロ鳥を取るので困っている。厳重に取り締まってもらいたい〕これに対して美校の校長が〔貴園の猿は檻に入っているから問題ないでしょう。しかし我が校の猿は放し飼いです。ホロホロ鳥はそちらで守っていただきたい〕という手紙を出したそうです。何も知らないハチローはまたもやホロホロ鳥を釣ろうとしたらそこの檻にはいのししが入っていたというんですね。

著者佐藤愛子は 当時の校長、上野動物園の園長、その他、作品を提出しないハチローに材料を提供しようとした教師などを〔なんという大人物だろう〕評しています。後年この話をするハチローも目に涙を浮かべたと書いています。

佐藤愛子はここで昔の大人たちの度量と現在の人間を比べているのです。学校で生徒が羽目をはずしたからといって、テレビでただおろおろと頭を下げるだけの今の教育者を不甲斐なく思っているのです。

私も愛子同様〔なんという大らかさ、懐の深さ 生徒への愛情〕を思いました。そういう器の教育者は現在いるのでしょうか。。。

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コメント

サトウハチローは大変な不良だったそうですね。
昔の教育者には大人物が多かったというのが分かります。
今の世の中は完全に「管理社会」になっているので、こういった大人物は生まれにくいと思います。むしろ教師の方に問題の人物が多くなって、学校が困っているケースが多いでしょう。
生徒の問題よりも、まず教師の方が質を問われています。金八先生みたいのもたまにいますが。
時代の違いでしょうね。残念ながら大人物は少なくなりました。pout

投稿: 矢嶋武弘 | 2010年6月20日 (日) 10時53分

矢嶋様
サトウハチローは自他共にゆるす大不良だったそうですね。しかし、不良といっても中身は今の不良〔今でも不良という言葉があるとすれば〕とは全く違うのではないかと思うのです。上手くいえないのですが自分の思うところをしっかり持った上でのはみ出し者だったような気がします。それだからこそ大人の目も暖かいというような。。。つまり見どころのある不良が多かったhappy01しかし、芸大も太っ腹でしたねぇ!このエピソードは知れ渡っているようですがこういう話大好きです^^♪

保身しか考えない今の教育者や管理職に爪の垢を煎じて飲んでもらいたくとも出来ぬ相談です。

投稿: おキヨ | 2010年6月20日 (日) 16時56分

あらまぁ、あのサトウハチローさんが?
でもそういう生き方を経てきたからこその感性だったのかな。
確かに今の時代、学校に限らず上に立つ人の
スケールが小さくなったように思われますね。

投稿: バルおばさん | 2010年6月21日 (月) 00時06分

バルおばさん様
あの茫洋とした風貌のサトウハチローさんが大不良だったとは想像ができませんね。妹さんがあちこちで書きまくっている事ですから本当でしょう。来るもの拒まずの当時の芸大も凄いものですね。動物園のことも今だったら新聞沙汰です。人間のスケールの問題ですね。

投稿: おキヨ | 2010年6月21日 (月) 01時07分

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