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不況の影響

美術出版社から恒例に催している展覧会に出品の有無を確かめる電話がありました。でも長年の担当者Kさんの声ではありません。〔あれ!Kさんは?〕と聞くと〔Kは家庭の事情で退職しました。〕〔へぇ、お辞めになったの。。。〕〔彼の父親が病気とかで、実家の家業を就かなければならないだそうです。彼のところは自転車やなんですよ。。。Kさんの丁重さと違った軽さが感じられる口調です。

数日前の新聞に、美術市場は金融の影響をもろに被り易いと書いてありましたが、美術出版社も一流会社はさておいて小さなところは苦しい状態なのではと想像がつきます。

不況だと、今まで何社にも絵の掲載を提供していた作家も掲載の数が減る、雑誌社のほうは掲載するものが欲しいので、ランクの低い、言ってしまえば昨日今日描きはじめたような作家の作品でも 掲載料金さえ出してもらえるのなら載せるわけです。雑誌の質が落ちる、質の悪くなった雑誌には誇りある作家は載せない、そうするとなりふり構わずさらに悪いものでも掲載料金さえ貰えば。。。と美術雑誌は低下の一途をたどっています。

新しい担当者の軽い口調がなんとなくその構図をたどっているように感じました。

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足尾銅山精錬所

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コメント

これが歴史に残る足尾銅山の近影ですか・・
最盛期には精錬所の煙突より吐き出される有害な煙によって近隣の山々の木立ちは立ち枯れを起こし禿山同然だったとか、あれから百有余年の歳月を経た今は緑も美しい様相をみせております・・

もしやあの鉱毒事件に関わった偉大なる政治家田中正造翁が今この光景を見たとすれば、何と思し召し候や・・・

投稿: 伊藤 | 2010年7月25日 (日) 17時09分

伊藤様
私がはじめて足尾町を訪れたのは40年も前、その荒涼とした風景には驚きましたね。
写真でもお判りだと思いますが、樹がまだ若いでしょう。住民が力を合わせて山に緑を取り戻そうとした努力の結果現在はだいぶ緑が増えました。
でも足尾が絶頂期だった頃の建物などがその容のままで朽ちているのは見るに忍びないものがあります。
足尾はその歴史をたどるととても興味深いものがあります。

投稿: おキヨ | 2010年7月25日 (日) 21時06分

私が未だ会社勤めをしていたころのことですが「一枚の絵」という美術誌がありました。
新進作家の登竜門というような位置づけだったように思います。
銀座の「外堀通り」に面してギャラリーがありまして、時おりのぞいたものです。
今でも健在なのか、フト思い浮かべました。

投稿: 風花爺さん | 2010年7月26日 (月) 06時43分

風花爺さん様
〔一枚の絵〕は今でも健在です。趣味として絵画を愛する人たちに教本的な意味合いもあって人気の高い雑誌のように思います。

ですから作家達もレギュラーのような形になっているようで、雑誌のレベル低下にはならないのではと思うのです。

手持ちの〔一枚の絵〕、最終購買は2005年のもので表紙の遠藤章子の〔猫の絵〕が珍しくて買いました。

投稿: おキヨ | 2010年7月26日 (月) 11時48分

この話、同感です。
私も以前は作家さんに対して営業していた経験があります。
生活の為しかたなく続けてましたが、心が病んでしまい自主退社をし、今はまともな会社に勤めてます。
二度とあのような仕事はしたくありません。

投稿: 元ギャラリー関係者 | 2011年9月 4日 (日) 05時04分

元ギャラリー関係者様
拙ブログご覧いただいてありがとうございます。
そうでしたか、もと美術雑誌出版社にいらしたのですね。ご苦労の程よ~くわかります!
〔まともでない〕会社をおやめになり何よりでした。

現在はますますその傾向が激しく詐欺まがいの出版社もあります。
80~90年代はまともであった出版社もだいぶ質が落ちたように感じます。持ちつ持たれずの関係であった良き時代は去ったような気がして、私も雑誌の掲載はここのところ鈍りがちです。

投稿: おキヨ | 2011年9月 4日 (日) 11時59分

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