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安易に褒める罪

叱咤激励という四字熟語がありますが、激励は好きでも叱咤のほうは苦手という方が多いようです。子供の頃から周囲に〔安く〕褒められて育った人はならなおさらですね。当世〔褒めて育てる〕ということが良い風潮のようですが、それは社会に出た場合〔強い人間〕になれない恐れがあるのではと私などは思ってしまいます。最近やたら〔挫折〕という言葉が目立つのも気になります。

絵画教室やデッサン会には子育てを終えた主婦の方が、趣味として絵を習いにみえるのですが、少し自信がついてくると意見を求めたがります。絵画教室では厳しい意見だけを云う先生のところは生徒が寄り付きませんし、デッサン会などでも忌憚のない意見を云うとあとで2度と意見を求めなくなります。そういう人たちは褒めてもらいたいだけなのですね。

昨日、手厳しい開高健のことを書きましたが、芥川賞対象になるくらいの作家達は命がけで作品を書くわけですから、むしろ批評が厳しいほど、その厳しさに立ち向う姿勢の人たちだなのだと思います。そういう厳しさの中からしか格調高い作品が生まれないということであれば安易な賞賛は一文の値打ちもないどころか、作家の力もそこで打ち止めになるということもあるのです。自分を完全に確立できるまでは厳しい批評が必要なのは絵画の世界もおなじですね。。。

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絶妙な間隔・・・

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雑記」カテゴリの記事

コメント

褒める方が、なんたって簡単なんですよね。
教える側にしたって、通ってくる生徒さんあってのことですから、時に「叱咤」が効き過ぎて、シマッタ・・・・ということもあったのかもしれませんね。(^^ゞ そこで、まずは褒めておくのが無難、という経験則が出来上がる、と。

ところで、かつて私は街の音楽教室に通って、簡単に褒めらたりすれば、かえって臍を曲げる(そう簡単に上手くなるワケねーだろ!)という困った生徒さんでした。(^^ゞ
腕前の方は押しも押されもせぬシロートのくせに、態度だけはデカく映るわけですね。
褒められて素直に喜んでりゃカワイイものを、これはこれで実にナマイキな生徒であったなと、今頃になって真摯に反省するものであります。orz

投稿: もとよし | 2010年8月30日 (月) 20時29分

もとよし様
そうなんです。褒めておけば問題ないですからね。
生徒も楽なほうへなびきます。商売に徹するなら絵画教室も褒めて煽てれば生徒も集まると言ったことがあるのですが。。。

もとよしさんはご自分を客観的に見られるからいいかげんに褒められても嬉しく感じないのだと思うのです。向上心があるからなのでしょう。
たしかに相手がせっかく褒めてくれたのに反応を示さなければ可愛げのない生徒かもしれません。私もそうでしたから〔爆〕
頑固でへそ曲がりと言われました。bleah見え透いたお世辞は嫌ですからね。。。

投稿: おキヨ | 2010年8月31日 (火) 00時26分

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