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母を恋うる記

先日、〔心洗われる話〕という名作集で、谷崎潤一郎の短編〔母を恋うる記〕を読みました。

谷崎は34歳の時に母を亡くするのですが、その2年後に書かれた作品。 耽美主義といわれる大作家の文体は、母に想いをよせる短編にせよその芸術性の高い特徴を濃厚に表してあり、何とも不可思議な世界に連れ込まれます。

夢の中で私〔作家〕は幼い少年になり、母を求めて見知らぬ土地をさまよいます。母と思った人に〔お前は私の子供ではない〕と冷たくあしらわれるなどしながら放浪をするうち、三味線を抱えた美しい女と出会います。女のあまりの美しさに少年は〔あれは人間ではない。きっと狐だ〕と思うのですが、女が泣いているのを知って〔小母さんはなぜ泣くのですか?〕と問いかけながら一緒に歩いているうちその人が母だとわかります。

普段、読んだ先から内容を忘れてしまう私ですが、先日読んだばかりなので、あらすじはざっとこんなところです。

私はふと目を覚ましました。夢の中で本当に泣いていたと見えて、私の枕には涙が湿っていた。

早熟の文豪も、母を恋うという気持ちは幼児と変わらない。大人となって抑圧された気持ちが夢のなかで解き放たれたと思うのです。

Photo

谷崎潤一郎

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日々のつぶやき」カテゴリの記事

コメント

34年間は、母の愛情を知っていたのですね~
 生まれて此の方、母どころか、父の愛情さえも知らない身としましては・・・
 理解できても・・・・

老いて尚更に母や父のことを思うって事は、心が弱ってきているのでしょうか?

昔はそれほど思い出さなかったように思います。
 母を慕いての一コマでも書きましょうか!

投稿: nono | 2012年9月26日 (水) 09時45分

nono様
世の中には人それぞれに様々なケースがあるのですね。
私が思うに任せて書くことに人の心をえぐるような記事もあるかと思います。ご容赦をm(__)m

老いて心が弱るという解釈もあるでしょうが、私は様々な経験によりより深く物事を感じることがが出来る結果だと解釈しています。

年をとって涙もろくなるのは単に老年性の生理現象で一緒には出来ないと思いますが。。。smile

投稿: おキヨ | 2012年9月26日 (水) 10時46分

いえいえ・・・気になさらないでくださいましね!
 今は、意外と淡々としています。

ただ、一度は、おかあさ~んと、呼びたかったな~とか、妙に幼児帰りしているかな?(爆)

投稿: nono | 2012年9月27日 (木) 10時01分

nono様

あれ~!申し訳ない、うっかり見過ごしてレスが遅れましたm(__)m

”一度はおかあさ~んと呼びたかった・・・”
ウルウルするじゃありませんか。
幼児帰りというか、もう人生終盤に入って我慢する必要がなくなっちゃたんですね。

投稿: おキヨ | 2012年9月28日 (金) 20時51分

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