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母の手の感触

BS4で〔新日本100巡礼 長野 善光寺〕という番組を観ました。 

善光寺は、故郷の知り合いや親兄妹が北東北から我が家を訪れた時に、観光案内で出かける場所の一つだったのですが、もうお互いみな年寄りになってしまい誰も我が家に来なくなってからは自然足が遠のいてしまいました。

〔遠くとも一度は行きたい善光寺〕といって、昔の善男善女がお参りをしたい場所のトップに挙げられたと思うのですが今はどうでしょう。。。

亡母が60代の時、善光寺参りに連れて行ったのですが、本殿に極楽浄土が約束されるという〔お戒壇巡り〕という回廊があり、その中を歩きました。これが恐ろしく暗い。墨を流したようなという表現そのもので、母はその暗闇を抜け出るまで私の手にしがみついたままでした。

生まれてこの方母と手を握り合ったというのはこれ一度きり。我が家は8人兄妹ですから、物心つくころには赤ん坊が母の手を占拠、という状態で、母に触れた記憶がなく育ちました。それと、私の母はたとへ我が子でも人の肌に触れることを嫌う性質の人だったように思います。

思いがけない母の手の感触。私は暗闇の恐怖より母の手の感触に気を取られていました。妙な気恥しさ、照れ、そしてここで初めて母の老いを感じ、大人の人間として立場の逆転を感じたのでした。。。

おそらく他の姉妹が経験しないであろう、健康時の母の手のぬくもりを思いがけなく経験したという、善光寺の思い出話です。。。

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善光寺

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