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〔蛙鳴ー あめい〕を読んで

ノーベル文学賞を受賞した中国の作家ということにミーハー的興味を持ち、莫言の〔蛙鳴〕を読み始めてひと月、超大作ゆえまだやっと半分。途中で感想文を書くのも変だとは思いますが、何しろ分厚い。。。ですから感想も2度に分けないと、先に読んだことを忘れてしまいます。(~_~;)

この本を読んで〔面白い〕という表現ははばかられます。なぜなら中国におけるかの〔一人っ子政策〕をテーマにした内容で重く、タブー視されていた事実を文学として赤裸々に取り上げたものだからです。

題名の蛙鳴は本来〔騒々しい子供の声ー蛙は子供を意味する〕という意味だそうですが、ここではこの世に生を受けることの無かった、法律によって堕胎された子供の声を意味するものです。

物語は主人公の伯母で、神の手を持つといわれるほど腕のいい助産婦が一人っ子政策により政府側に属して二人目を身ごもった妊婦の堕胎を強要する。かっての神の手が悪魔の手に変貌する物語です。伯母というのは作家自身の伯母で作家の半生も並行して語られています。

これだけの重いテーマがそう感ぜすに読み進められるのは、主人公オタマジャクシ〔一人称でわし〕が日本人の(先生)にあてて手紙で語り掛ける様式になっていて、これがなぜか広島弁?で妙にユーモラスで文体に勢いがあるからです。

堕胎を拒み、逃げる妊婦を追いかける場面はかなり凄惨ですが国の為に正義感をもって行っている助産婦の高揚感みたいなもので緩和されている感じを受けました。そしてとうとう主人公の妻も堕胎を強要さたあげく亡くなってしまう。。。

この本を中ほどまで読むのになぜひと月以上もかかったのかというと、かなり分厚い超大作だし、寝室用の為、ほんの数ページを読んだだけで眠くなる、 それと中国名に慣れずにごちゃごちゃになって〔さて、この人物は誰だっけ?〕を繰り返していたからですcoldsweats01

莫言の作品は読みやすく、面白いという評判なのでこれを読み終わったらもう一冊読んでみたい気になりました。

Photo

ノー別賞作家 莫言〔モー・イエン〕 言うべからずという意味だそうです。

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日々のつぶやき」カテゴリの記事

コメント

大作を読むには、その本と(あるいは著者と)格闘するくらいの覚悟と、エネルギーがいりますね。
私の記憶に間違いがなければ「蛙鳴」は「蝉騒」と続き「蛙鳴蝉騒」という四文字熟語を形成しています。
どちらも騒々しい、ということですね。
またまた知ったかぶりになりましたが、これもガキのころの濫読の後遺症でしょうか。

投稿: 風花爺さん | 2013年1月16日 (水) 06時36分

風花爺さん様

そのとおりですね。気まぐれにかった本で私の読書力では手におえない本などは読めずにお蔵入りというものが何冊かあります。
その点蛙鳴は入りやすく時間さえあれば興味深く読める作品です。
これは四文字熟語でしたか。蛙鳴蝉騒。。。また新たな言葉を知りました。私以外にもこの熟語をご存じない方がいらっしゃると思いますのでこうして教えて頂くと有難いと思うのは私だけではないと思います。
感謝

昔、東北では赤ん坊の事をビッキといいいました。ビッキとは蛙の事。
これは中国で赤ん坊を蛙に例えることにつながりがあるかもしれないと思いました。

投稿: おキヨ | 2013年1月16日 (水) 12時42分

そうでしたか。蛙鳴とは堕胎された子どもの叫び声、うーん、それだけで作者の言いたいことの幾分かは伝わってきますね。私は現代中国には興味があります(とくに文化大革命時の政治家たちの暗闘。造反有理、百家争鳴、批林批孔、みんな権力闘争だったのねという感じ)。読むのは「マオ(毛)」「周恩来秘録」とかノンフィクションばかり。小説はまどろっくしくて。 ゆえにおキヨさんの今回の読書案内、ありがたいですね。莫言氏は反体制派からは、体制ベッタリと批判されていますが、私はレッテルの貼り合いには興味なしです。体制内であれ、今の当局の下、一人っ子政策の批判はずいぶん勇気がいると思います。ともあれ、作家はいい作品を書いたものが勝ち。後半の感想も期待しています。ごゆっくりお読みください。

投稿: 浮舟 | 2013年1月16日 (水) 12時49分

浮舟様

中国でこの作品をテーマに世界の目を向けさせるということは相当の勇気と覚悟が必要ではなかったのでしょうか。亡命もせずによく書いたなという思いです。
莫言自身も〔文学は政治よりも強い〕ということを云っていますね。

浮舟さんは中国に興味をお持ちでしたか。中国という国は壮大な歴史に基づいた国ですから、どの方面から見ても底知れない神秘性があり反面恐ろしさも秘めた国ですね。興味をもったらはまりこむのではないでしょうか。。。

文学が強いというのは今回のような作品が世界にアピールできるということで納得できました。しかもたった一人の力です。

後半も読みごたえがあることはわかっていますので興味は尽きませんが眠気がネックになり読書がはかどりません(~_~;)

投稿: おキヨ | 2013年1月16日 (水) 13時16分

おキヨさん、こんにちは

中国三千年と言いますが、小説も長編が多いですね。
「三国志」や「項羽と劉邦」などは読みましたが、
おっしゃられるとおり、登場する名前には閉口します。
私の子供は小学生の頃、漫画の三国志を前編立ち読みしました。
名前がペラペラ出て来ますね…

投稿: | 2013年1月16日 (水) 17時10分

皆さん、すごい博学ですねっ!
私はず~と昔に阿Q正伝を読んで以来、中国文学に
手が出なくなって…。
読みやすい物しか読まない結果、うす~い人間に
なってしまって(苦笑)

投稿: バルおばさん | 2013年1月16日 (水) 23時17分

岳様

私も中学生の頃兄の本箱から三国志を引っ張り出して目を通したことがありましたがまるで理解できずに数ページで放り出しました(~_~;)
中国作家の本は今回初めて読みました。遅ればせながらアジア文学にも目覚めなければというところでしょうかね。。。bleah
長編小説の場合名前が混乱しますね。

お子さんが三国志を全編立ち読み!これは凄いことです。三国志を読み切ることも、立ち読みも。。。よっぽど三国志が面白かった。happy01

投稿: おキヨ | 2013年1月17日 (木) 00時53分

バルおばさん様
そうおっしゃるバルさんだって得意分野の知識は十分なはず。キャラクターを崩したくないのでそう装っているだけでしょう。貴女には騙されませんよ~wink

人は表面の10倍の深さを誰もが持っていると思って相手を見なさい、となにかで読みました。


投稿: おキヨ | 2013年1月17日 (木) 01時05分

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