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真っ当な絵

いまでも郷の家の一室に飾ってある、素人の描いた絵を時々思い出すことがあります。4号サイズのキャンバスに縦構図で街並みが描かれた油絵です。

若い頃から腺病質だった長姉が、よく入退院を繰り返していた頃、同じ入院患者だったある男性から頂いたものです。姉は絵などにまったく興味のない人間ですからおそらく一方的な頂きものだったに違いありません。 

粗末な額縁に入ったお世辞にも上手いとは言えないものですが、絵は妙に説得力があり、絵の具の扱いもよく知らない、なんというか、力任せで〔これはこれで完成品〕という迷いのない強さがありました。

私は長年かかって、絵画のわずかばかりの知識と無駄を知ってしまった。非凡な人間なら無用なものに目もくれずそこをかいくぐって到達点に近づくことが出来るかもしれませんが、凡人この上ない私は無駄にからめとられて身動きが取れなくなってしまったままです。 

実家に飾ってある、まだ、十代か20代前半だったに違いない人が描いた下手ながら力強い絵がなにかえらく真っ当な絵に思えてならないのです。

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林武画    赤富士

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中川一政画  酒蔵

どちらも日本最高峰の洋画家ですが、郷に残された〔捨てられた?〕絵を描いた人物が、自己を貫いた絵を描き続けていたなら、もしかしてこういうタイプの画家になったかもしれませんね。。。

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絵画」カテゴリの記事

コメント

故郷の生家にあった写真、モノクロのアルプスですが、
やはり今でも瞼に浮かびます。
こんな切っ掛けから、写真に興味を持ったのでしょうか?
人それぞれ、心を動かされる何かがあるのですね。

投稿: 岳 | 2015年1月20日 (火) 20時58分

岳様 こんばんは。

無意識にも意識、無意識にかかわらず、目にしながら育ったのですから影響を受けないはずがないですよね。

誰にも媚びない絵を描くことは難しいことです。筆を持と同時に上手く描こうという意識がもくもくとdespair

投稿: おキヨ | 2015年1月20日 (火) 23時22分

・冬の日のおだやかなれと祈る人

・愛しても愛しても憎き冬景色

投稿: 根保孝栄・石塚邦男 | 2015年1月21日 (水) 11時26分

根保孝栄・石塚邦男様

胸にしみる二句ありがとうございます。
とりわけ
○ 愛しても愛しても憎き冬景色

まさに私の心情のような。。。
絵に対する片思いは切ないですが、一生涯思い続けていられる幸せも感じます。

投稿: おキヨ | 2015年1月21日 (水) 11時40分

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