絵画

犬塚勉展

今日は長野県東御市の梅野美術館まで〔犬塚勉展〕を観に出かけました。梅野美術館は前回五百住乙人展を観に出かけ今回で2度目。田園風景に囲まれた静かな佇まいの小さな美術館です。

犬塚勉という画家を知ったのはNHK教育テレビ日曜美術館という番組で。その精神性の高い作品は遅まきながら少しづつ知名度を増しているようですが、彼はもうこの世の人ではありません。38歳で谷川岳で遭難死した夭折の画家です。本当の絵を描くために、現場で石ころや草に触れ、その息吹を感じながら描くために登山にのめり込み山で命を落としたのです。

生きていれば60代、今の絵を観たかったとつくづく思わせる清らかな作品ばかりでした。

P1100279

写真と見まごうばかりの描写力です。〔縦走路〕

P1100280

ぶなの森から

P1100281

絶筆になった 〔暗く深き谷の入り口〕   いづれも画集から

P1100223

梅野美術館

P1100227

館内から浅間山が見えますが今日は霞んでいました。

P1100230

| | コメント (2)

会員が辞めるわけ

わがデッサン会に新しい入会者がありました。このたび入会した方は70前後と思われる男性で、いかにも実直そうなタイプです。紹介したかたは〔大人しい方なので皆さん親切にご指導お願いします〕とのお達しです。いわれるまでもなく、会費確保の為ひとりでも会員を増やしたいわが貧乏○○会、新人が入会するたびに下へも置かぬもてなしに心がけているつもりですがいつの間にやらひとり減り二人減りで結局古株のメンバーだけが残ってしまうというパターンが繰り返されています。

入会されたWさんになるだけ早くなじんで頂こうと会員がかわるがわる話しかけるのですが、〔はい、いいえ〕が多く、できれば会話をせずに済ませたいタイプのようです。こういう方には無理に話しかけないほうが親切というもの。結局住所氏名を聞いただけにおわりました^_^; こういう集まりも話題の豊富な話し好きの人がいると休み時間も賑やかなのですが、わがデッサン会なぜかみな会話下手が集まりました。

遠方に住む友人のデッサン会に招待されて出かけた事がありましたが、友人のNさんはとても社交的な女性で話題も豊富。1時~4時の間、15分ごとに5分間の休みの他に30分という長い休み時間をつくり、お茶とお菓子などで和やかな時間を設けています。私のグループにそのことを話したら〔30分休む!?2ポーズ無駄になるでしょう!お菓子だって家で食べればいいことだし・・・〕と目をむきます。ここかな?せっかく入った会員が脱会する原因はcoldsweats01

P1090125

| | コメント (15)

モデルの心得

人物を題材にし画面を構成する場合、1にも2にもモデルさんしだい。一冊のクロッキー帳から作品に選べるものが1,2枚あれば上出来の方だと思います。自分の下手さ加減を棚に上げて言えば、最近プロ意識の欠けたモデルのなんと多いこと。。。まず居眠りは常識、ポーズが出来ない、やたら動く。これをものともしないで描き続ける人はよほどの達人か または初心者です。私はどちらでもないですから、居眠りや、やたら動くモデルだと集中できずにいらいらし、あまりひどい場合ときによってモデルさんに注意をします。じっとしている辛さを判らぬでもないですが、その代償を支払うのですから注意する権利はあります。

先日のモデルさんはめずらしくすべてが満点。会員全員が彼女を気に入って今後指名でお願いすることにしました。なぜそんなにポーズが上手く、微動だにしないかというと、彼女も画家を目指しているとのことでした。ですから描き手にもなるわけで、描くほうの気持ちもじゅうぶん判っていたのです。それはそれでこちら側もも多少の緊張があります。もしかしてモデルさんのほうがずっと絵が上手いということもあるわけですから。。。coldsweats01

                                           

                                                                                                   P1090109

| | コメント (2)

中川一政画伯のこと

先先日のNHK日曜美術館だったと思いますが、生前の中川一政のアーカイブをやっていました。97歳まで生きた画家でしたが、90何歳か誕生会の挨拶に、画伯は持ち前のひょうひょうとした面持ちで〔とにかく生きているうちは、生きていないと・・・〕と云った言葉に会場から笑い声が起こったのです。画伯は心外な表情をし〔何か可笑しいですか?〕と会場を見渡しました。確かに言葉としては〔生きているうちは生きていないと〕はおかしいのでしょう。画家としては〔生きている〕ことはすなわち〔描くこと〕なので大真面目でいった言葉を笑われてちょっとむきになったようです。あるいは〔生きているうちは描かないと。。。〕といったつもりだっだかもしれません。私は〔生きているうちは生きていないと・・・〕という言葉のほうがより強くその心情を表していると思いました。いかにも中川一政らしい名言と思います。

画家はまた大変ユーモァー精神を持っていた方らしく、これもテレビで聞いたものですが、一緒に写生に出かけた弟子達が自分の大事な溶液をやたら使うのでしゃくに障りいたずら心でおしっこを入れておいたという話は私の気に入りのエピソードです。

向上心に溢れ、文筆、書でも一流だった中川一政。作品もさることながら最も魅力的なのは画家本人の人格だと私は思っています。

P1090101

向日葵とスペイン壷  中川一政

| | コメント (0)

画家のポリシー?

3月末高崎市在住の画家島崎康夫の展覧会を観て来ました。圧倒的なマチェールと深い内容をもった画面は久しぶりにいい絵を観たという満足感がありました。その他見ごたえのあったものに数々の素描がありました。画家の内面が発酵していくさまが上質とはいえない用紙にびっしりと描かれているのは大作以上にといってもいいほど興味をそそられました。

昔の巨匠達の素描や写生を観るとき、その用紙の粗悪さに驚かされる事があります。最初はもののない時代だからと思ったのですが、あるいは粗末な用紙を用いるのは当時の画家達のポリシーだったのではと思ったりします。粗末な用紙は大家たちの腕の確かさをかえって浮き彫りにしているように感じられます。現在でも既製の用紙を使わず、カレンダーの裏や新聞紙などを使って独自の画法を作っている画家が大勢います。私も先日いつものスケッチブックを忘れ、スーパーで買った幼児用のものを使用しましたがこれが意外と描きよかったのを覚えています。

P1090100

| | コメント (0)

だらだら、ぐだぐだ 

さて、桜をたっぷり詰め込んだ身心をを元に戻すのは容易なことではありません。恐ろしいのは、どんなにしゃかりきに描いても他人の目には大差がない、この辺でいいかな・・・と思ってしまうこと。つまり息切れですね。今の画材溶液は乾きが早いのも恨めしい。昔のように1週間もキャンバスをねかせる必要がなくなりました。なのになにかに理由をつけては画室に入るのを避けようとします^_^;家の中を時間をかけて掃除、食料の買出しのついでに春物の衣類などのんびりと。。。あるいはアウトレットの書店で立ち読み。なんだかんだで仕上げを拒んでおります。

実はアトリエに入ることを避けている本当の理由は 今の画面に飽きてしまって全面的につぶしたい誘惑に駆られている自分が怖いのです(ー_ー)!!搬入まであと2週間。。。いまのままだと今後が楽、つぶしてしまえば地獄かも。さてさてど~~しよ~か。。。

P1090097

お土産の饅頭を食べながら思案中despair

| | コメント (8)

実のある出版社

昨年暮れに、A出版社からのオファーに作品の掲載をOKしました。美術雑誌社では知られて会社だし、担当者のSさんの対応がなんとも好感がもてたからです。雑誌に作品を掲載することは長く絵を描いていれば別に珍しいことではないのですが、雑誌の内容が肝心です。此方でもそれを選ぶ権利があるので必要な書類や見本の雑誌を要求。私には過ぎた内容のものだったので〔無名の私は埋め合わせですか?〕と嫌味とも取れる質問にも〔わたくしどもではキャリアは無意味と考えております〕という答え。雑誌掲載の契約の後は作品の色の出方、文章などくどいほど確認を要求してきました。いままでの出版社は〔お気に召すような仕上がりに致しますのでお任せください〕というのが一般的でしたのでちょっと驚きました。

出来上がった本が送られてきて、すぐにSさんより電話があり、ちょっぴり誇らしげな声で〔いかがでしょうか?おかげさまで今回はわが社でも自信の持てる仕上がりになったと思っております。有難うございました。〕

此の間、Sさんは雑誌社の常套句である作者へのべたついた〔褒め言葉〕を一切口にすることはなくじつに淡々した仕事ぶりでした。好きですね、こういう人。。。

P1080658

20分

| | コメント (2)

口元から描く

たまには絵を描く人間らしいことを書かなければ・・・^_^;  

私はクロッキーのとき描き出しはモデルの口元です。初心者がこの描きかたを観てびっくりしますが、私としては長年の癖になっていて他の箇所から描けなくなりました。なぜこのような癖がついたかというと、私の好きな画家が、描き出しが必ず左の目というのを昔何かで読んだ事があるのです。どうやらこれが無意識のうちに作用しているのではと思うのです。いまひとつは女性の顔のパーツで最も魅力的なのはやはり唇ではないかと思います。というわけでいつのまにやらかなり大きなクロッキーブックにいきなり唇から描き始めるのですから観ている人はそこからどのように繋がるのか興味を持つようです。クロッキーを勉強している方で、右乳房からから描くとかお臍から描く、あるいは左の膝からという方いらしたらご一報を。。。happy01

P1080647_2  

この場合はてどこから描いたのか・・・?

| | コメント (2)

現代日本画の巨匠 加山又造

今日の教育テレビ〔日曜美術館〕は日本画の加山又造を取り上げていました。加山又造は洋画日本画を問わず好きな画家という人が大勢います。何よりその高い技術。日本画をあれほど自分にに引き寄せて研究した画家は他に無いと思います。日本画をそこまでいじらなくてもという批判も昔はあったようですが、画家のご家族の談話では大変に好奇心旺盛で研究家だった由。そのための画用具の凄かったこと。画具とはほど遠い台所用品までありました。また同じく日本画家の横山操との友情のエピソードも興味深いものがありました。加山の絵を観に来た横山が本人の目の前で〔なんだ、こんなもの!〕と言い放ったというのです。一瞬睨みあったという話を生前の加山本人が語っていました。ほんとうに〔こんなもの!〕の前では歯牙にもかけないのですから、横山はたぶん加山の絵に嫉妬心があったのでしょう。その後は互いの絵を認め合い友情を育んだようです。画家どうしのこのような友情は互いが高め合うのにもっとも効果的な結びつきです。

しかし私など〔なんだ、こんなもの!〕といわれたら烈火のごとく怒り狂う小人。人間本当のことをストレートに云われたらそれは怒ります。。。^_^;

P1080583

加山又造  裸婦素描

| | コメント (0)

上達できません!

今日はクロッキー勉強会があって隣県K町まで出かけました。〔ちょっとみて下さい〕と後輩が言いますので見にいったところ出だしから上手くいっていません。何度も何度もアドバイスをしていることです。〔ここで描くだけでは駄目だから家でも出来るだけものを観て手を動かす練習をしなければ駄目〕というと〔家ではやる事があって。。。〕〔忙しい合間をぬって少しでもやると違うわよ。時間が全くないということがないはず〕〔でも編み物してるから。〕・・・いいかげんにせぇ~よ!!pout

P1080086 

所要時間 15分

| | コメント (0)

鏡の顔とは違うんです!

ごくたまにですが肖像を描いて欲しいという方がお見えになります。私の発表作品が人物が多いせいと思います。その場合先にお断りするのは自分は肖像画作家ではないということをはっきり伝えます。

3年前位前、ある母子がみえて娘さんが成人になった記念に肖像画が欲しいので絵を描いてもらいたいとおっしゃいました。10号に娘さんの坐像を描き始めたのですが、このお嬢さんかなりの今風美人。自分がより美しく見える表情をよくご存知で、微笑顔でじっと此方を見ていますので〔普通のお顔でよろしいですよ。〕といってもその表情を描いてもらいたいらしくやめようとしません。腕に自信のある画家はどうか知りませんが、私の腕ではこのあいまいな表情を描くのは至難の業。笑った絵が少ないのはその筋肉まで描くのが難しく大概は絵として見劣りします。でそのことを丁寧に説明しやっとやめていただいて描きはじめてのですが、途中お母様が何度ものぞきに来ます。アトリエの照明は絵画用のもので陰影が強く、家庭の照明のようではありません。暗い下地の色にぽんぽん絵の具を置いていく描き出しなので、顔に普段見慣れない陰影が残ります。美しいお嬢さんのお顔がしみやクマが出来たように下地の色が残るのでお母様の様子がなんとなく落ち着かなくなりました。絵の具の渇きを待って又来ていただいても前回の続き。油絵はすぐには完成しないということは伝えましたが、絵の中の娘さんが想像通り美しくなりそうも無いと思ったのでしょう、3回目にはお母様から電話があって〔娘が大学の近くへ部屋を借りたのでしばらく休みます。帰ったときに又うかがいます〕と電話がありそのままになっています。sad

Img_2492

フェルメール 真珠の耳飾の少女 又は青いターバンの少女

| | コメント (2)

初々しいモデルさん

昨日は2回目の個人デッサン会。

デッサン中私は会話を交わさない方ですが、それでも途切れ途切れの会話の中で判ったことは、このお嬢さんなかなかの才媛らしいのです。大学生のかたわら英語熟の講師のアルバイトをされているとか。。。大きな目に特徴のある幼顔ですがいかにも賢そう。。。昨日の〔賢い人〕とはうってかわって好ましい賢さです。自分の祖母といっていい年齢の私に若い人にありがちな壁を作りません。私のづけづけした物言いにも臆するふうもなくむしろ面白がっておる様子。好感度up  仕事が終わりコーヒーに全く不釣合いな落雁をお出しした所、このお嬢さん〔あの・・・これ1つ頂いて帰ってもいいですか?お母さんにも食べさせたい。。。〕もう、年寄りの心をつかんじゃって・・・heart02 もちろん本人には何の他意もないのですがこれには一本やられました。素敵なお嬢さん、ご両親の育て方の賜ですね。

P1080021

ざっと色を置いたばかりの絵の具デッサンですが、これからの仕上がりが楽しみ♪他2枚のデッサン。

| | コメント (4)

専属モデル

今日専属モデルをつとめてくれるというお嬢さんが我が家にお目見え。目の大きな清楚な感じのお嬢さん。雰囲気は上々ですnote  裸婦モデルは月に2~3回描いてはいるのですが、着衣のモデルさんを描く機会がなかなかありませんでした。デッサンに見える方のほとんどは人体の勉強をしたいわけですから裸婦が望ましいわけです。私は着衣を絵にしたいと思って今まで素人のお嬢さんを何度かモデルにお願いしているのですが2,3回であえなく中止となってしまいます。理由は 思った以上に20分間じっとしているのが辛い。辛い割には報酬が安い。描いたものが自分と似ていない。ばあさんが無愛想^_^; などの理由で長続きしないのでした。ですから、PCサポーターO君の紹介でやっと来てくださったお嬢さんに気に入られなければなりませんので、普段無口の私(本当です!)若い男女を前にめいっぱいのお愛想を振りまきました。疲れたぁ~~happy02 私の化けの皮が剥がれるまで付き合ってもらいたいもの。モデルさんも初めての経験でお疲れの様子でした。

P1070647  

| | コメント (2)

軽井沢 セゾン美術館へ

10日ほど前に軽井沢へ出かけ、紅葉がまだ早く不満を残しつつ帰ってきた途端、セゾン美術館で以前から観たいと渇望していた作家 宇佐美圭司作品展を開催中と知りました。しまった!とよく調べもせずに出かけたことを後悔、再び軽井沢へ。紅葉が一部終わった場所もありながら碓氷峠、軽井沢街中は充分に見ごたえがありました。

宇佐美圭司は現代美術の担い手として早くから注目されていた画家ですが、なかなか観る機会がなく今回初めてまとまった作品を観ることが出来ました。期待にたがわず作品は比類のない格調高さで、画面は宇宙的な展開をみせながらルネッサンス時代を彷彿とさせる内容の豊かさ、奥行きを感じさせます。じかに観て作品の大きさに驚かされました。また記号化したようなドローイングの美しさも素晴らしく、辻井喬(堤清二)が絵に並行した素晴らしい詩を添えていました。満足度95点(減点5は後ほど記事にいたします)またセゾン美術館の所蔵品もよく カンディンスキー クレー ミロ などの絵が展示してあり、これらの絵をコレクションした堤清二の美術に対するセンスの良さがうかがえました。

P1070372

P1070434

| | コメント (2)

田崎廣助美術館

軽井沢へ出かけると田崎廣助美術館に寄る事が多いです。展示はそれほど変わってはいませんが、何度観ても飽きる事がありません。その男性的で実直な画風がとても好きです。展示作品の多くは阿蘇、浅間など 各地の山の絵が多いのですが、美術館内の作品以外にも多くの静物の小品も手がけています。

10年ほど前になるでしょうか、展示された作品を観ているうち、ふと展示作品の題名が間違って付けられていることに気がつきました。慣れない人が題名を取り違えたのでしょう。そのことを知らせたのがきっかけで館長である画伯のご子息と会話を交わす事が出来ました。国民的画伯である田崎廣助氏の生前のエピソードをその息子さんからじかに聞けるのは心がおどりました。今回もちょっぴり期待を持って入館したのですが、あいにく館長は体調が優れず東京のご自宅と言うことでした。

P1070035

特別展を開催中

P1070033

中庭 その他しゃれた喫茶室があります。

P1000432

P1000497

旧三笠ホテル

P1000457

P1000542

旧碓氷峠 レンガ陸橋

〔昨年11月4日撮影〕

| | コメント (2)

モデルの礼儀

昨日のデッサン会でのモデルさんにちょっと驚かされました。なんと素敵なご挨拶!ポーズを始める前、モデル台に正座をして下に手をつき〔宜しくお願いいたします〕と挨拶をされました。私達がデッサン会を設立して10年以上になりますが、このようにきちんと挨拶されたモデルさんは初めてです。たいていはモデル台に立ったまま軽く〔おねがいしまぁ~す〕が一般的です。中には何もいわない方も居ます。此方もモデルさんの挨拶や礼儀に関してはほとんど関心を持ちません。きちんと仕事を全うしてくれればいいだけですので。。。ただ昨日のモデルさんのように綺麗な挨拶をされると感心するばかりでなく、こちらもおもわず身の引き締まるような感じがしました。モデルさんも十人十色。いいかげんなポーズで台に立ったり、終始居眠りというのも珍しくありません。仕事をしている自覚がないのでは、といらいらさせられ集中力をなくしてしまいます。今回のモデルさんは仕事を頂いているという気持をはっきりと示しました。もちろん仕事ぶりも立派で微動だにせずきっちりとそれは見事なものでした。こういう女性に接するとつい彼女を育てられたご両親まで想像してしまいます。礼儀作法がまるで出来ていない場合は〔親の顔が見てみたい〕と言いますが。。。

120_2064

所要時間 20分

| | コメント (2)

三流出版社激減

本展覧会が終わると美術出版社から雑誌掲載依頼の電話がひっきりなしのかかってきていたのですが、今年はわずか数回。変だな?と思って知り合いの出版社に聞いたところ倒産ではないかと言うことです。世の中の不景気が美術界にも及んでいます。私のような底辺の絵描きを狙う三流の出版社がやたら多く、昼夜とわず電話がかかって来ては、会で不評だった作品を〔先生、お作品素晴らしかったですよ。感激いたしました~♪〕と どの社もはんで押したような決まり文句。自身のまいた種でやり場のない不愉快きわまる気持を抱えているところへ歯の浮くような電話に〔素晴らしい?どこが!!〕〔不評でつぶしましたよ!〕〔雑誌に載せて恥の上塗りをしろと!?〕と怒鳴り返す有様。この電話が激減。高額を出して〔貧しい絵〕を雑誌に載せる趣味の人もこの不景気で財布の紐も硬くなったと言うことでしょうね。

P1060899_2

クロッキー  所要時間 15分

| | コメント (2)

芸術の秋

絵画作品展は一年を通してありますがやはり秋が一番多いように思います。ここのところ案内状の多いこと。。。

脚が健康だった頃は付き合いもまめに、律儀に知り合いすべての展覧会会場に出向いたものですが、諸事情で付き合いの範囲を狭めたので、お義理で作品展に出かけるということがなくなりなした。会場へ足を運ばなくなった理由の一つは正直いえばつまらないからです。なぜつまらないかというと、絵画教室指導者の個展同然の会場になっているから。友人の何人かはやはり絵画教室を開いていますが、生徒の個性を重んじる大切さはわかっているもののどうしても全面的に手を入れてしまうのだそうです。画面を落ち着かせるのに、部分的に手を入れるという方が難しいのは私もわかるのでうなづいて聞いていたのですが、何年経っても同じなのでその不思議を聞いたところ、生徒の方が自分で研究、勉強をするという意欲が少ないというのです。なるほど驚いたことに、中には10年以上も同じ絵画教室にへばりついてやはり先生の手直しがあります。一方生徒側の話ですが、どんなに描いても先生が必ず手を入れなければ気がすまないのだと不満げにいう人も居ました。ここで止まっていればむしろいいほうで、このような人が、指導者の所属する絵画団体へ送り込まれる事がけっこう多いのです。何をかいわんや。

P1060885

イチジクはかっこうのモチーフ

P1060891_2 

描き初めでもかならず額を通して観ます。 サムホール

| | コメント (7)

山口薫展

山口薫展を観てきました。群馬県を代表する画家、というより戦後の日本を代表する画家といったほうがいいかも知れません。過去数回山口薫展を観ているのですが作品の多さは今回が一番のようです。

山口薫の作品からほの見えてくるのは強い孤独感です。薄塗りの重ねた色の美しさは比類がありませんがそれはまた孤高を物語っているように見えます。これはあくまで私見ですのであるいはそうではないという人がいるかもしれません。私は美術館で絵を観るときは絵しか観ません。作品の脇に説明書きが煩いほど張ってあるのを無視します。なぜならそれを読むことによって純粋に〔観る〕ということが出来なくなるからです。なんだか判らないけど孤独な絵えだな、ちょっと悲しいな と感じるのは他から押し付けられたものではなく、自分だけの〔山口薫〕という楽しみを味わうことが出来るからです。また、絵を観るには理屈はいりません。なんだか判らないけどこれは好き、これはあまり好きじゃない。よく判らない、でいいのではないかと思います。無理に芸術を理解しょうと意気込む必要はまったくないのです。

P1060651

 ノートルダァム    山口薫

| | コメント (0)

上達は無理かも・・・

このブログを立ち上げてアクセス数が0だった4日目の記事を復刻したいと思います。

子育ての終わったご婦人達、自分探しの習い事に目覚めるようです。自分を深める為の習い事に多いに拍手をお送りしたい。しかしながらこの習い事いったい何処まで本気なんだか・・・という例をご紹介します。

50代半ばのご婦人3人連れ立ってある絵画教室に絵を習いに出かけたとおぼしめせ。彼女達、そろいも揃ってちょっと見芸術家タイプの絵画教室の先生にすぐさまお熱。さもあろう、子育て中は平平凡凡とした我が亭主しか見ていなかったわけだから、少しばかり毛並みの変わった男性が物珍しく魅力的に見えたとしても仕方のないこと。私もこの先生を存じ上げているが、どう見てもただのむさくるしいオッサンとしかみえませんが。。。

絵もさほど優れたものとは言えず生活の手段として絵画教室を営んでいるだけの話です。50代の3人の乙女は恋心を抱いた先生をめぐって丁々発矢。争って結構なお値段で絵を買うは、スケッチ時の先生のお弁当、アトリエの掃除、お茶だしなど己の存在をアピールすることにあけくれています。なぜこのオバちゃん達の様子を私が知っているかというと、この3人我が家にかわるがわる来ては互いの行動を〔他の二人には内緒ですよ〕といって逐一私に告げ口というわけ。出だしは仲良く絵画教室行っていたのですが、そのうち互いが目障りになったのでしょう、最近は曜日を変えて行っているようです。3人とも描いた絵を見てもらいたいという口実で我が家を訪れるのですが、実際はくだらない愚痴のはけくちと気がついたので、忙しいからといって我が家の出入りをお断りしました。バカらしい。もちろん絵などちっとも上達していません。

P1020212 

所要時間 20分

| | コメント (2)

素敵な童画

最近清らかな童画を何点か目にしました。〔二木紘三うた物語〕の二木先生の絵です。

今日偶然 日本画家東山魁夷の童画をテレビで観ましたが仁木先生の童画はどこか似た感じを受けました。私は童画に詳しくはないのですが、多くの画家は一度は童画を描いてみたいと思っているはずだし実際描いている画家もいます。しかし上手な絵を描くことに慣れきったものにはすがしい童画は難しいのではないかと思います。洋画家の丸木俊は夫の丸木位里共に原爆の図を描いた素晴らしい画家ですが、外国の友人の画家に絵が硬いと云われ童画風に描くことに挑戦やっと〔絵が良くなった〕と誉められたということを何かで読んだ事があります。一度上手く描く技術を身に付けるとそれを捨てるのは容易なことではないはずです。そしてより高度な〔純粋な絵〕を求めるにしても描く人間にその心がないと良い絵が出来るはずもないのです。ガチャガチャとこれ見よがしの絵が多い昨今 仁木先生の清らかな童画に思わず目を奪われました。おそらく絵画の悪い泥を被っていないからだと思います。

P1060571_3

丸木俊の絵

| | コメント (2)

プロ意識がない!

日曜日デッサン会がありました。デッサン会にはモデル紹介所に依頼してプロのモデルさんに来てもらうのですが、どうも最近指定の時間までに到着しないモデルさんが多くなったような気がします。ですから以前はしなかった確認の電話を当日の朝わざわざモデルさん当人に〔今日は宜しくお願いしますよ。時間まで必ず入ってくださいね〕とお願いするわけです。だがこの日も30分遅れ。。。理由はうっかり電車を間違えてしまったとのこと。間違いは誰にでもあること。そこを攻めるつもりは毛頭在りませんがプロならなぜ30分の余裕をもって電車に乗らないかといいたいのです。大事な約束のとき時間を守りたいと思ったら余裕を持って出かけるのが普通だと思ったのですが今は違う?アクシデントがあったときは謝れば済むでいいのでしょうか。。。時間に余裕を持って出かければなんでもないことですがわずかの時間が惜しく多くの人を待たせることに慣れっこになっているようです。若い人に寛大になろうと努めるのですが、この時間にルーズなのは我慢なりません。過っては当然だった時間厳守が最近守られなくなったのでついつい厳しいことを書いてしまいました。厳しいかなぁ?P1060274

所要時間 15分

| | コメント (4)

一日デッサン会

今日は隣県まで遠征、一日デッサン会に参加。正しくはじっくり描き込むデッサンではなく、1ポーズを15分~10分で描くクロッキーという分野です。我が町でも画友たちと会を持っているのですが、月一度のデッサン会では心もとなく越境しての勉強です。集中を要する作業なので老骨にはこたえますが好きなことなので私は描いているうちは疲れを感じません。この会は年配者が多く、午後にはすっかり集中力をなくして全ポーズ描くことなく隣の部屋で休んでいる人も居ます。なかには手が動かないのでふと見ると用具を握ったままで舟をこいでいる人も。。。^^クロッキーは形になるまで10年を要するといいますがそれも努力あってのこと、居眠りをするようではその限りではありません。休み時間ただおしゃべりをしているおばちゃんたちと、身体を休めているモデルを黙々と描いている青年とでは上達に大きな差が出るのは当然です。小さな努力をせずに〔上手くなりたいわぁ。。。〕だけでは上手くならないのがクロッキーです。

P1060178

えらそうなことをいったわりにはお粗末な出来です^_^;

| | コメント (3)

大道あやと丸木美術館

今週のNHK教育(日曜美術館)は大道あやという一般的にはあまり名の知られていない画家を取り上げていました。大道あやは埼玉県東松山にある丸木美術館の画家丸木位里の妹です。丸木兄妹の母スマは70歳になってから絵を描き始め開花しました。娘あやも60歳になってから絵を描き始め絵本作家として活躍ということです。

テレビに映し出された大道あやの絵は、絵を描くという喜びに溢れていて、くだくだしい絵画の基本という約束事に縛られない、自由で闊達で清らかでした。

私は以前何度か(原爆の図)で有名な丸木美術館を訪れて1,2度位里、俊夫妻をお見かけしましたが、夫妻は東松山という土地に溶け込んでいて偉業を残した大画家という気がしませんでした。この頃大道あやも一緒に生活していたらしいのですがおそらく農婦姿だったのでしょう、位里、俊以外の画家らしき方はわかりませんでした。田舎の静かな暮らしの中に没してただ絵に対する情熱だけを燃やしていたのだと思います。

P1050961_2 

| | コメント (0)

旧い絵

時々、絵を保管している倉庫を開けて見ることがあります。きちんと保管しないとキャンバス同士がくっついていたり、へこんだりしているのでうっかり出来ません。またあまりひどい絵はつぶして再利用をすることもあります。

30数年前、私が初めて町の展覧会に出品した作品が出てきました。まるで昭和初期の絵を見ているようで我ながら仰天してしまいました。これは北軽井沢にあった農家の廃屋を描いたものですが、この他わら屋根は数枚作品にしていますから30年前にはまだわら屋根が探せばあったのです。今は保存地区へでも行かなければこの風情ある日本家屋を見る事が出来なくなりました。日本中何処へ行っても画一的な建物になりなんだか風景の点在家屋がつまらなくなってしまいました。そういう意味では旧態依然とした絵でも描き残して置いてよかったと思います。

P1050932_2 

いまどきこんな絵を描く人は居ません。大真面目に描いていましたね^_^;案の定絵の具が剥がれて修複が必要です。

F50 号

| | コメント (8)

老女も恋します

たまには艶っぽいことをとおもいます。

5年前に築30年のぼろやをリフォームしたのですが、風呂場の工事を受け持った50代半ばの大工さんに一目ぼれheart02用もないのに仕事中傍に行ってはなにかに話しかけていましたが、風呂場が完成前日もう明日を最後に彼を見る事が出来なくなります。そこで意を決してモデルになってくれないかと頼みました。何度も仕事中に周りをうろついたのはそれをお願いしたかったのですが、とうとう自分では言えず夫に頼んで言ってもらいました。と〔あ、いいっすよ。あさって休みだからあらためてきます〕とのこと。

当日やってきた彼とアトリエで2人きりで数時間。坐像をデッサンするのですが、よこしまな気持ちの為どうもうまくいきません。表面と側面からなんとか2枚描きながら〔このお顔じゃ さぞおモテになるんでしょうね〕〔なんだかねぇ、みんな勝新太郎に似ているっていうんですよ〕〔そうですか!私はショーン・コネリーに似ていらっしゃると思いますよ〕となんとも我ながら気恥ずかしい会話になりました。日本人にしては中高のほりの深い描き易い顔立ちだったのです。出来上がった絵は彼の風貌、雰囲気だけは何とかつかめたように思います。後日出来上がった作品を彼に差し上げました。不出来な作品を家族中で喜んでくださったようです。不思議なことに絵が描きあがった途端私の恋心はきれいさっぱりどこかへ消えてしまいました。

P1050894

北アルプス サムホール〔ハガキ2枚大〕

| | コメント (6)

自由ではなかった美術界

読売新聞〔時の余白に〕という欄がありますが今日は興味深い事が書いてありました。

池田龍雄という抽象画家の話です。戦争でいろんな思いをした画家は〔自分はどうせ一度死んだ。余生は自由に生きよう。自由に生きるなら芸術だろう〕とおもって入学した多摩美専で、自由に描いた抽象風の絵を美術界のボスだった教授に〔学生の癖に生意気だ〕といわれ零点にされます。こういう人間が審査員になって,人の運命を支配しているそのばかばかしさにきづいたと書いてありました。〔長い記事でしたが私が勝手に記事を縮小しました〕

もう亡くなりましたが、私の知り合いのM画家がまったく同じことをよく言っていました。Mさんはパリで修行し日本へ戻って一時画壇に属した事がありましたが、絵画団体と肌が合わずやめてしまい、ある山村に住み、村の支援で小さな美術館を設立して自由に絵を描いていました。彼はよく私に〔絵画団体に所属して何のメリットがある〕といいました。彼のいうメリットとはあくまで〔上質の作品を描く〕という上でのことだったのですが、凡俗な私は○○会の所属というだけで安心感がありましたので、もっと自由になろうというより〔よらば大樹のかげ〕を選んだのでした。

いろいろ考えるとどちらが良いのかよく判りません。ますますよく判らなくなるのが今の美術界ではないかと思います。

P1050896_2

浅間山  F6号

| | コメント (20)

謙虚ということ

昨日の記事に関連した、田舎侍とは打って変わった話。

以前、今の画壇で素晴らしい才能を発揮しているS画家の個展を銀座高島屋の6階(だったかしら・・・?)にある美術館へ観に行ったときのことです。私は絵画研究所の帰りでしたので閉館すれすれに駆け込みました。観客は私のほかに2人ばかり。。。画家自身が受付の場所に座っていましたが、観ている私の側に近づいてきて(絵を描かれる方ですか?)と尋ねたのでした。私はこの、飛ぶ鳥を落とす勢いの画家にそう聞かれ、一瞬答えに窮しました。私としてはこの人気画家の前で絵を描いてますなどととてもおこがましくて云いたくなかったのですが(ええ、少し・・・)と答えてしまいました。するとS先生は作品のある箇所を指差して(此処はこれでよかったのかどうか・・・まだすっきりしないんですよ)というではありませんか。ほんとうに驚きました。S先生はダイナミックな絵を描く方なので、私はイメージ的に豪放磊落な方と想像していましたがまるで違いました。物静かで繊細な(これでいいのかどうか・・・)と言われたときなどむしろ気弱さを漂わしていたようにおもいました。(実るほど頭を垂れる・・・)とよくいいますが、S先生のこの謙虚さには心から感動したものです。

121_2178_2 

| | コメント (2)

ど素人

私の住む田舎町にも伝統ある美術団体があって、大方の在住画家、その息のかかった美術を目指す方々が入会しています。私のようなよそ者でも絵を描いている人間はその団体に身を低くして入会を願い出るのがなにかにつけていいようなのですが、聞くところによると内部に揉め事が多いそうで入会はしませんでした。以前、友人がその会の展覧会に出かけひどい云われ方をされたといって憤慨していました。私と同様、友人も美術大学出身者ではありません。ほぼ独学で中央画壇へなんとか潜り込んだという経歴です。この会の独裁者で有名な人物にに(○○会に所属しているんだって?ど素人がよく入れたね)と面と向かって云われたとか。。。ご丁寧に(ど素人)を2度も重ねて言われたので(殴ってやろうか)と思うほど腹が立ったといっていました。この会の人たちは皆さん立派な美術大学を出ているので、そういう学校を出ていない画家は認めない風潮があるのです。しかし私が見るところ(ど素人)の友人の方が数段いい絵を描いていて中央画壇で受賞もしています。ど素人呼ばわりをされる絵ではないのです。美術学校といってもたかだか3年ぐらいでしょう。その後しだいではその境界線は無くなってしまう例をたくさん知っています。老年の私がいうのもなんですが、年寄りのこういう頭の固さには辟易させられます。

P1050748

津軽の番屋

| | コメント (10)

懲りない女

展覧会の搬入まで後4日しかないというのに今になって気に入らない箇所がでてきました。目をつぶるか。思い切って加筆するか・・・。毎回こうなのです。ほんとうはとっくに仕上げてつやをかけておかなければならないものを。なぜもこう間際までもたつくのか。もう癖としかいいようがありません。挙句、直す前より悪くしてしまい期日に間に合わず中途半端な絵を出品ということもしばしばです。毎回今回こそはそういうことのないようにと早めにキャンバスの用意をして描きはじめるのですが、早すぎてもこれが途中でだれて来ます。描いた絵に飽きてくるし、もっとどうにかなるはずとこねくり回しているうちに収拾がつかなくなることがしょっちゅうです。先日私の好きな画家野見山暁冶氏が(油絵はいったん直し始めると元へは戻らなくなるんですよ)と飄々とした言い方をされていたのをテレビでみて、この大画家にしてそうなのかとちょっと笑いました。大画家を引き合いに出すのもおこがましい話ですが、ましてや素人に毛の生えた程度の私、迷いに迷うのも当たり前なのですが、いかんせん、出品間際まで迷い続けるのはいけません。この数十年来の 悪癖をなんとかできないものかと思い次第です。

P1050731

小諸 懐古園

| | コメント (7)

認識の相違

私が習慣的に訪問しているサイト〔矢島武弘のページ ( yajimatakehiro2007)〕で矢嶋様の過去の興味深い記事を読む事が出来ました。

彼がネットで検索中、純文学と思って書いた自伝的小説(青春流転)が思わぬサイトに掲載されているのを発見、驚き、そして笑ったとありました。そのことを客観的に観察しあまつさえ楽しまれたふしもあります。

記事の内容を読んで私も少なからず似た経験をした事を思い出しました。かなり前の話です。私はある美術団体に属して、本展覧会には裸婦をモチーフにした絵を出品していました。私自身はあくまで構図として女性の身体を(カタチ)で表現した絵を描いたのですが、作品が評議員の間で物議をかもしているということが伝わってきました。物議?なんで?という思いでよくよく聞いたところ、なんと(えげつない)ということらしいのです。私は自分では芸術のつもりで描いたものが評価されないばかりか、画品がないなどと陰で言われていることを知って抗議しました。結局、云った覚えがない。誰も言ってない、でうやむやになってしまいましたが後味の悪い思いをしました。意識の違いで相容れない、またはまったく違う角度で見られるということがままあるものです。若い頃はかっとして抗議という行動にでましたが、今思うと要するに、力不足だったのです。力量があれば物議をかもすことになろう筈はありません。なまじエゴン・シーレにかぶれたりしたものですから。。。(赤面)

P1050790

所要時間  15分

| | コメント (6)

映画好きだった御大

今、〔二木紘三のうた物語〕のサイトで懐かしい〔慕情〕を聴いてきました。〔慕情〕は香港を舞台にアメリカの新聞記者と美しい混血の女医が繰り広げる悲恋物語で当時大変話題になった映画です。この映画を見るたび、テーマ曲を聴くたび思い出す方がいます。

十数年前になりますが、裸婦を描いたら右に出るものがないという画家のK氏が伊東にある池田20世紀美術館で個展を開くことを知り、遠路を厭わず出かけました。伊豆で一泊し朝一番で美術館に入ると、開館日だというのに陳列に不満があるらしく、K画家本人が作品の並び替えを指図しています。小柄ながら均整の取れた身体を黒いタートルネックのセーターで包み、その容貌は眼光鋭く評判どうりいかにも気難しそうな雰囲気でした。大作を見終わり、小品に差し掛かって〔おや、こんな作品も描かれるんだ〕と思いながら見ていると後から〔この風景何処だかわかる?〕と声がかかりました。振り返るとびっくり!画家が後ろに立っています。〔さぁ、?〕丘に立ち木があるだけの難しい構図を独特の手法で描いてあります。私にわかる訳などないと思っていると〔慕情観たでしょ、あの丘のあの木ですよ〕私、思わず〔あ、慕情のあの丘ですか!そうかぁ~!〕そのときのK氏のお顔は画集でお目にかかる大家然とした感じがなく、私と同年輩の映画好きのオジサンになっていました。絵に描いたからには彼はわざわざヴィクトリア・ピークまで出かけたに違いありません。そのことを聞こうと思った矢先、美術館の関係者が来て画家を連れ去りました。つかの間の尊敬する画家との個人的な会話。宝石のようなひと時でした。

P1050747_2 

海野宿

| | コメント (8)

現場主義

以前作家ほど嘘をつく商売はないということを作家(誰だか忘れました)自身が言っていました。小説は事実ばかりを書いていたのでは話にならないということでしょう。絵描きも同じ事がいえます。先日書店で一般的な美術雑誌を見ていたら、信濃風景の特集が載っていました。掲載された画家達は現場主義らしくその場の風景をそのまま切り取って描いていました。う~ん!これがなかな難しい。みなさんなかなかの腕前には違いないのですが風景は注文どうりには行きません。特に川の表現に難儀してように感じられました。あるいは難儀を感じなかったのかもしれませんがそれはそれで問題です。画面を絵として成り立たせるには構図が必要です。だが風景は捜してもそう都合のいいものではありません。そこでこっそり嘘をつくわけですが、嘘がばれるようではいけません。嘘をつくのに技術がいります。私も以前は現場主義でしたが、景色に呑まれてしまって上手くいきません。現在は専ら家でスケッチから描く事が多いです。

P1050714

P1050715

浅間山と北アルプス いずれも未完成

| | コメント (2)

困惑

先日スーパーで買い物中ご近所の方とお逢いしちょっと会話を交わしました。(まだ絵を描いていらっしゃるんですか?)ええ、というと(沢山あるでしょう。捨てるようなものでいいから一枚くださいよ~^^)とおっしゃったので(よくないものは全部つぶしちゃうんですよ^^)とやんわりお答えし会話を日常の事柄に切り替えました。

絵を描いていらっしゃる方は判ると思いますが、自身がまあまあいいかな?と思う出来具合でない限り門外から描いた絵を出すということはありません。展覧会や作品展は、期日に迫られてやむを得ず納得いかないものを出品することはあっても、たとへ微々たるものでも金銭でも頂くとなると誠心誠意をこめて描きます。でもスーパーでお逢いした奥さん、もしかして(貴方の下手な絵を貰ってやる)感覚ではなかったでしょうか。私が喜ぶとでも!?

この類の話を絵仲間から時々聞きます。

P1040902_3 

(所要時間   15分)

| | コメント (0)

その他のカテゴリー

お出かけ | 文化 芸術 | 昔の話 | 短歌 | 絵画 | 雑記